詐欺師現る ⑤
初の5回目のデートです、デートとは名ばかりの勧誘でしたが私はその時はそうおもってました
彼女は一般人とは感覚がずれているだけで悪い人ではない、心ではそうおもいたかったんだとおもいます
ただこの件に関しては友人たちにも相談して忠告を受けていたので、私の中ではあとはこちらの言い分を彼女に伝えるだけになっていました
受け入れてもらえればよし、そうでなければお別れです
そして場所はまたもや新宿、婚活を始める前はあまり知りませんでしたがおかげさまで今はもうかなり詳しくなりました
かなり遅い時間だったのでささっとお店に、彼女の目的はおいしいものを食べることではないのですから
社長という肩書は便利なもので約束の時間に遅れようとも、遅い時間に待ち合わせしようとも仕方ないとおもってしまうので自分のペースで振る舞うことができます
食事を取りながら宿題の提出、まあレポートを書いたわけじゃあありませんが
「私はデイトレードには向いてない性格です、毎日の上がり下がりを気にしていたら胃が痛くなってしまいます」
「万が一失っても仕方ないと納得できる金額を設定してスワップ利子をもらうのがいいとおもいました。下がっても決済しなければいいのですから」
「それじゃあ全然私の希望金額になりないよ。私毎月15万くらいの収入を見込んでいるんだから」
「元手が足りなすぎます。年利10%の運用ができたとしても元手が1800万もかかってしまうじゃないですか」
「いい方法があるよ、私も考えてきたの」
ここからが彼女たちの詐欺の手口になります
「今度うちの塾生が独り立ちするから、社債を買って投資するの。毎月5%の利息が付くから300万出せば毎月15万くらいになるのよ」
「何の実績もない人の社債なんて買えませんよ。こちらが必要になったときすぐに返してもらうのも難しいですし」
「大丈夫よ、必要な時はすぐに下せるの」
「そうはいっても300万ものお金、知らない人に預けることはできないです」
「私を信用できないの?うちの会社の関係者なんだから大丈夫、来月から二人で始めようよ」
ものすごいごり押しですぐに帰してくれそうにない雰囲気なので
「わかりました、大金ですからすぐに結論は出せません、次お会いするときに結論を出します」
「じゃあ来週までに決めておいて。でも投資したからといってすぐ結婚が決まったわけじゃないからね」
やり取りとしてはこんな感じです、さすがにあきれてしまいました
書いてておもいますが今考えるととっても稚拙ですね、当事者がいかに冷静な判断ができないものかというのがわかります
次会う必要もなかったのですが一応約束をしてしまったので、今度はこちらから条件を言って終わらそうとおもいます
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