詐欺師現る ⑥
2か月間、長らくやり取りをしたけど彼女とは今日で終わりだろう
そんな気持ちで会いに行きました
もう次の人との約束もできているし後はできるだけ恨まれないように終わるだけです
待ち合わせのカフェで待っていると彼女が契約書を持って現れました
契約させる気まんまんですね
とりあえずコーヒーを二つ頼んで、10分くらい世間話をしたところで本題に入りました
「今日は契約してくれんでしょ。持ってきたよ契約書」
「はい、ただ私の条件も聞いてほしいです」
「なに?」
「契約は結婚してからにしてほしいんです」
「この前すぐ結婚はできないって言ったじゃない」
「それでしたら契約もすぐじゃなくてもいいじゃないですか」
「時間がもったいないよ、毎月15万も損するんだよ」
「そう言われましても結婚するためにためた貯金を結婚以外のことに使うわけにはいきません。もしあなたと結婚に至らなければ契約したくない投資なんです」
「どうして信用してくれないの?会社も全部見せたじゃない」
これでしょうね詐欺師たちの強味は、かなりの規模を構えているんだから安心だろうとおもわせることができます
泣き落としや口だけの詐欺とは信用度が違います
「私と結婚の約束をしてくれないのと同じですよ」
「もういい、あきらめた」
「お役に立てずにすみません」
「びびりすぎるよ」
「お時間使わせてすみません」
これで彼女とのやり取りは終了です
婚活でまさか詐欺師に出会うとは夢にも思わなかったです
この時は彼女というより投資先の人物が信用できなかったんですけどね
上がりそうな銀行の株を買いませんか?と聞かれれば買っていたかもしれません
私がお金を出さずに済んだのは、木嶋事件を覚えていたのと友人たちの忠告があったからです
組織詐欺に対しては個人がいくら思考してもとうてい敵いません
唯一無二の方法は結婚前にお金を出さないこと、これ以外にないとおもいます
戸籍を犠牲にして騙されたらどうしようもないですけどね、そればっかりは諦めます
関連記事